top of page

研究員コラム⑬ 柴田晃先生

バイオ炭J-クレジット申請 よもやま‐ばなし【四方山話】

研究員コラム⑬ 柴田晃先生

バイオ炭J-クレジット申請 よもやま‐ばなし【四方山話】


立命館大学日本バイオ炭研究センター長

一般社団法人日本クルベジ協会代表理事

柴田晃


2020年9月30日にバイオ炭J-クレジットの方法論であるAG-004がJ-クレジット事務局に登録されました。ここぞとばかりに、一般社団法人日本クルベジ協会はJ-クレジット事務局と協議の上、プログラム型申請を行い、全国の農家からのJ-クレジットの申請を集約し、2021年12月にJ-クレジット事務局に申請しました。その結果、2022年6月30日のJ-クレジット認証委員会において、初めてのバイオ炭J-クレジット247トンCO2が認可されました。


その後、同じように2022年秋ぐらいに全国の農家からのJ-クレジットの申請を一般社団法人日本クルベジ協会で集約し、J-クレジット事務局に申請しようとしたのですが、突然J-クレジット事務局からの通知があり、申請を受領して審査する予算が夏時点で枯渇してしまい受け付けができないとのことでした。通常、一般農家は春堆肥と秋堆肥施用時にバイオ炭を同時施用することが多く、秋施用分のバイオ炭貯留分の申請を待って前年と同様にJ-クレジット申請しようとしたため、申請時期が遅くなりJ-クレジット事務局の審査予算の終了の為、受付出来ないというお粗末な結果となりました。そのため、準備万端、予算の切れない2023年6月に約740トン CO2の申請を行い、2024年1月26日にようやくJ-クレジット737トン CO2の承認を受けました。


続いて、「2024年もJ-クレジット申請を」と準備していた4月、J-クレジット事務局から『2024年度の「審査費用支援」の受付を4/24より開始しました。』との通知が入り、「よし行くで!」と掛け声をかけたとたんに、『審査費用支援(第一期)は予算上限を上回る見込みの申請数に達したため、5月9日(木)正午までの申請をもって、新規申請の受付を停止しました。』との突然の通知が舞い込みました。第3回目の申請を春堆肥の時期を待って6月に申請しようとしたのですが、「これはなんやねん!もう終わりか?」と言う話になりました。次の受付は本年9月らしいのですが、ここでは必ず申請受け付けをしてもらうべく準備しなければならないと思っています。


でも開始宣言をして実質営業日数9日間で終了宣言とは・・・・行政は本気で「二酸化炭素削減を推進して2030年までに46%削減をするつもりなのか?そのためのJ-クレジット制度ではないのか?」と途方に暮れている次第です。


まあ、愚痴を言っても始まらないので、万全のJ-クレジット申請準備をして、より多くの農家のバイオ炭J-クレジット参画や活性化、同時にJ-クレジット販売努力と社会スキーム作り等社会啓蒙活動を進めなければならないと思う今日この頃です。

2024.05.25

bottom of page