
日本バイオ炭コンソーシアム
国内外バイオ炭ニュース9/16-30
国内外のバイオ炭関連のニュースをお知らせします

Quantum Carbon Daily (Quantum Commodity Intelligence in London)ニュースから、バイオ炭に関する記事を抜粋・要約してお届けします。(2026年9月16日から9月30日分)
出典:Quntum Carbon Daily(Quantum Commodity Intelligence)
■Kenyan biochar start-up launches with focus on invasive species 2026年9月16日付
(ケニアのバイオ炭スタートアップ、侵略的外来種に焦点をあてた事業開始)
ケニアを拠点とするCO₂除去スタートアップRiziki Nature Based Solutionsが、侵略的外来種であるメスキートをバイオ炭に転換する工業的な事業モデルを構築し、CDRと土地の回復を組み合わせることを目指す事業を開始した。侵略的外来種を原料として利用するバイオ炭プロジェクトは増加しており、複数の開発事業者がさまざまな地域でこのアプローチを実際に導入している。
同社によると、ケニアでは約200万ヘクタールの土地がメスキートに侵食されており、年間の経済損失は推定24億ドルに達する。
■Biochar, REDD+ developers selected as part of Asia accelerator 2026年9月16日付
(バイオ炭とREDD+の開発事業者、アジア向けアクセラレーター・プログラムに選出)
グローバル銀行のHSBCとインパクト・プラットフォームのC3が、自然由来のプロジェクトを支援するために立ち上げた、アジアを対象とする新たなアクセラレーター・プログラムに、シンガポールを拠点とするバイオ炭開発事業者Alcomと、フィリピンを拠点とするREDD+開発事業者EcoCarbon Capitalが選出された。両社は乾燥地、湿地、森林、都市生態系において、自然にプラスの効果をもたらす気候変動対策を実現する可能性が評価された。
■African start-up raises $1.5m to scale agriwaste biochar offering 2026年9月17日付
(アフリカのスタートアップ、農業廃棄物を活用したバイオ炭事業の拡大に向け150万ドルを調達)
アフリカの気候インフラ企業であるBiochar Industrial Group(BIG)は、農産物加工工場がバイオ炭とカーボンクレジットの生産を通じて追加収益を得られるよう支援する事業の拡大に向け、プレシード資金として150万ドルを調達した。同社は声明で、「今回の資金調達により、食品加工工場との提携を加速させ、農業廃棄物を長期的な炭素除去ソリューションへと転換することで、アフリカの食品加工工場に新たな収益源をもたらす」と述べた。BIGは、顧客に対して「Biochar-as-a-Service(サービスとしてのバイオ炭)」と呼ぶ事業モデルを提供している。
■Vietnam province eyes biochar JCM credits from coconuts: reports 2026年9月18日付
(ベトナムの省、ココナッツ由来のバイオ炭によるJCMクレジット創出を検討:報道)
ベトナムのビンロン省は、日本のカーボン・スタートアップ企業Jizokuから、10万ヘクタールのココナツ農園から発生する副産物を原料としてバイオ炭を製造し、二国間クレジット制度に基づくカーボンクレジットを創出する提案を受けた。Jizokuは、現在の農法、ココナツの副産物の利用状況、加工施設からの副産物の回収方法などを調査し、それらを原料としてバイオ炭を製造する計画だという。製造したバイオ炭は、ココナツ農園の施肥に利用するとともに、JCMに基づくカーボンクレジットを創出する。報道によると、関西電力がクレジットの買い手となる予定である。
■ANALYSIS: Invasive feedstock biochar projects hide real costs 2026年9月18日付
(侵略的外来植物を原料とするバイオ炭プロジェクトに潜む実際のコスト)
Quantumの分析によると、一部のプロジェクト開発者は、外来の侵略的外来樹木をバイオ炭によるCO₂除去プロジェクトの原料として利用することを「極めて合理的」な選択肢だと評しているが、こうしたプロジェクトの立ち上げは、多くの人が想定していたよりもコストがかかり、複雑なものとなっている。その結果、コストの見積もりにばらつきが生じ、場合によっては相互に比較できない状況になっている。CDRの各方法論によって実務上の取り扱いも異なっており、クレジットの買い手と売り手の双方に不確実性が生じていると、関係者は指摘する。
■Japan Airlines to buy CDR credits from Climeworks for Corsia use 2026年9月18日付
(日本航空、CORSIAで使用するCDRクレジットをClimeworksから購入)
スイスを拠点とするClimeworksと日本航空は、CORSIAの要件を満たすCO₂除去クレジットについて、世界で初めてとなる購入契約を締結した。今回の契約が特に注目されるのは、これまでCORSIA市場ではCDRがほとんど利用されてこなかったためである。その背景には、CDRクレジットと排出削減クレジットの間に大きな価格差があることがある。一方、国際民間航空機関(ICAO)は、昨年、CDRを重視する認証基準IsometricをCORSIAの制度に組み入れるなど、CDRクレジットを受け入れる体制を整えてきた。
■Isometric certifies module for biochar subsurface mine storage 2026年9月28日付
(Isometric、バイオ炭の地下鉱山貯留に関するモジュールを認証)
Isometricは、既存の地下鉱山にバイオ炭を貯留するプロジェクトの要件を定めた新たなモジュールについて、パブリック・コンサルテーションを経て認証した。「Biochar Storage in Subsurface Mines Modul」は、地下鉱山の環境にバイオ炭として炭素を貯留する場合の永続性、反転リスク、貯留要件を詳細に定めたもので、Isometricの「Biochar Production and Storage Protocol」と併用することを想定している。このモジュールでは、1,000年の永続性を持つ証書を発行することが可能となっている。
■US university, biochar firm partner on sargassum research project 2026年9月29日付
(米国大学とバイオ炭企業、サルガッサムを活用した研究プロジェクトで提携)
フロリダ大学(UF)は、沿岸地域から回収したサルガッサムを高機能化バイオ炭に転換し、水質改善に利用する方法を研究するプロジェクトに、Myno Carbonを参加企業として選定した。
Myno Carbonは、今回のプロジェクトでは、フロリダ大学が持つ水質研究の知見と、同社の熱分解およびバイオ炭に関する専門技術を組み合わせることを目指すと説明した。サルガッサムは主に熱帯・亜熱帯地域に生息する海藻の一種で、沿岸部に大量に漂着・堆積すると、環境面・経済面で大きな問題を引き起こす可能性があるという。
■Indonesia forum discusses biochar use in domestic agriculture 2026年9月30日付
(インドネシアのフォーラムで、国内農業におけるバイオ炭の活用について議論)
インドネシアで再生型農業の手段としてバイオ炭の導入を促進するため、カーボンクレジット制度をどのように構築するかをテーマとしたワークショップが、ジャカルタで開催された。フォーラムは、トリブワナ・トゥンガデウィ大学(Unitri)が共同主催し、研究者、政府関係者、学術機関、農業普及員、バイオ炭関連団体、企業関係者らが参加した。Unitriからは基調講演者も参加し、地域社会を基盤とするアプローチを紹介した。このアプローチでは、農家や地域の組織を、バイオマスの管理、バイオ炭の製造・施用、データ記録に不可欠な担い手として位置づけている。