
日本バイオ炭コンソーシアム
国内外バイオ炭ニュース6/15-30
国内外のバイオ炭関連のニュースをお知らせします

Quantum Carbon Daily (Quantum Commodity Intelligence in London)ニュースから、バイオ炭に関する記事を抜粋・要約してお届けします。(2026年6月15日から6月30日分)
出典:Quntum Carbon Daily(Quantum Commodity Intelligence)
■Aus. outfit to pivot away from tech platforms to focus on biochar 2026年6月15日付
(豪NoviqTech、テクノロジープラットフォーム事業を売却し、バイオ炭を中心としたCDR事業へ経営資源を集中)
オーストラリアのNoviqTech Limitedは、保有するブロックチェーン関連テクノロジープラットフォーム事業を売却し、既存子会社を通じてCO2除去事業へ全面的に経営資源をシフトすることで合意した。NoviqTechは、子会社Coraliaを通じた高成長分野であるCO2除去事業に、資本および経営資源を集中できるようになると述べている。株主価値を最大化する最大の機会は、Coraliaが推進するバイオ炭による炭素除去プロジェクトと、それに関連する低炭素コンクリート製品の開発・商業化にあると判断したとしている。
■Top palm oil producer trials biochar at own plantations 2026年6月16日付
(世界有数のパーム油生産企業、自社農園でバイオ炭の実証試験)
世界有数のパーム油生産企業の一つであるFGV Holdingsは、自社農園においてバイオ炭の実証試験を開始し、将来的な大規模導入の実現可能性を評価していることが明らかになった。
FGV Holdingsのグループ変革責任者はQuantumに対し、この試験はバイオ炭生産の経済性を評価することを目的としていると説明した。同社は企業の温室効果ガス削減目標を定める国際的枠組みである**Science Based Targets initiative(SBTi)**にも参加しており、今回の実証試験を踏まえて、さらに大規模なバイオ炭プロジェクトを検討している。
■Argentina's biochar potential exceeds 30m credits a year: report 2026年6月18日付
(アルゼンチンのバイオ炭潜在力は年間3,000万クレジット超に達する可能性:報告書)
世界有数の農業国であるアルゼンチンは、木材や各種農作物の生産から発生する余剰バイオマスを原料としたバイオ炭プロジェクトにより、3,000万件を超えるカーボンクレジットを創出できる可能性がある。報告書によると、アルゼンチンでは年間約4,020万トンの余剰バイオマスが発生しており、バイオ炭の収率を25~35%と仮定した場合、最大約1,200万トンのバイオ炭を生産できる可能性がある。しかし、国内にはその生産能力を十分に吸収できる市場が存在しないため、収益化にはカーボンクレジット市場への参入が不可欠であると報告書は指摘している。
■West Africa's largest biochar plant officially inaugurated 2026年6月19日付
(西アフリカ最大のバイオ炭プラントが正式に開所)
西アフリカ最大のバイオ炭プラントがコートジボワール政府関係者によって正式に開所された。このValency Cashew Biochar Facilityは、首都アビジャンに位置し、シンガポールの農業廃棄物活用企業Revata Carbonが、農産物取引会社Valency Internationalと共同で開発した施設である。同施設は、バイオ炭に加え、**カシューナッツ殻液および再生可能エネルギーによる電力も生産する複合施設となっている。バイオ炭製造設備では、年間最大2万トンのカシューナッツ加工残渣を処理し、年間約6,000トンのバイオ炭を生産する能力を有する。
■Developer looks to more than quadruple China biochar CDR output 2026年6月22日付
(開発事業者、中国でのバイオ炭CDR量を4倍超へ拡大目指す)
シンガポールを拠点とする開発事業者Greenchar Climate Solutionsは、中国におけるバイオ炭によるCO2除去プロジェクトの規模を拡大し、現在の年間約1万1,000トンCO2換算(tCO2e/年)から、2027年までに約4万6,600tCO2e/年へと4倍以上に増やすことを目指している。また、世界のバイオ炭市場を対象とした専用マーケットプレイスの構築も進めている。Greenchar Climate Solutionsは、中国のTongao Groupとの提携のもと、中国国内ではTongao Greencharとして事業を展開している。
■Researchers validate method to assess biochar carbon stability 2026年6月24日付
(研究者らは、バイオ炭の炭素安定性を評価する測定手法を実証)
著名な研究者2名からなる研究チームは、光学測定を用いてバイオ炭の生成温度を推定する物理的評価手法を実証した。この成果は、CO2除去市場において、バイオ炭の炭素固定の永続性に関する主張を第三者がより客観的に検証するための有力な手法となる可能性がある。
研究成果は科学誌Fuelに掲載され、バイオ炭のランダム反射率と呼ばれる光学特性から、炭化温度を推定する計算式を確立した。この結果は、これまで木炭の炭化温度推定に利用されてきた反射率測定法が、バイオ炭プロジェクトにも適用可能であることを実証したものとなる。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0016236126021873?via%3Dihub#s0030
■CDR-focussed biochar capacity growth slowing in Europe: report 2026年6月24日付
(欧州におけるCDR向けバイオ炭生産能力の拡大が鈍化:報告書)
欧州におけるCO2除去向けバイオ炭の生産能力は2025年も増加したものの、その成長率は鈍化しており、市場の関心は他の用途へと移りつつあることが、明らかになった。報告書は、プロジェクトの延期や中止が相次いだことも、市場拡大を大きく鈍化させた要因として挙げられており、主な原因として、廃熱の価値を十分に収益化できなかったこと、技術が成熟していないシステムに起因する技術的・運用上の問題、過度に楽観的な前提や不十分な資金計画に基づく、現実性を欠いた事業計画などを挙げている。
■Biochar specialist's turf growing demo targets supply chain GHGs 2026年6月29日付
(バイオ炭専門企業Towing、芝生の実証試験でサプライチェーンGHG排出削減を目指す)
日本のバイオ炭専門企業Towingは、造園会社富士見工業および芝生メーカーニチノー緑化と連携し、新たな芝生の生産を通じてサプライチェーン全体の温室効果ガス排出削減を目指す実証プロジェクトを開始した。本プロジェクトでは、日本のJ-クレジット制度で承認されている方法論を適用する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000081010.html