
日本バイオ炭コンソーシアム
国内外バイオ炭ニュース5/16-31
国内外のバイオ炭関連のニュースをお知らせします

Quantum Carbon Daily (Quantum Commodity Intelligence in London)ニュースから、バイオ炭に関する記事を抜粋・要約してお届けします。(2026年5月16日から5月31日分)
出典:Quntum Carbon Daily(Quantum Commodity Intelligence)
■FACTBOX: Rice methane expansion advances under JCM 2026年5月19日付
(ファクトボックス:JCMの下で進む「水田メタン削減」手法の拡大)
日本の二国間クレジット制度(JCM)における水田メタン削減方法論の開発が、複数のパートナー国(フィリピン、カンボジア、バングラデシュ、ベトナム、)で着実に進展している。特にバングラデシュとカンボジアで制度整備が進み、フィリピンでは今後数か月以内に重要な制度上の方向性が明らかになる見通しである。バングラデシュでは、三井物産がAWD方法論の策定を主導し、日本政府は制度面の支援を行っている。
■Isometric applies to provide methodologies under CRCF 2026年5月22日付
(Isometric、EUのCRCF認証スキームへの申請を提出)
炭素除去認証機関Isometricは、EUの炭素除去・カーボンファーミング規則(CRCF)の下で認定を受ける「認証スキーム」となるための申請を提出した。これは、EUがCDRクレジット市場の本格運用に向けて制度整備を進めるなかで、民間認証機関が新たな欧州市場へ参入しようとする重要な動きとして注目されている。CRCF(Carbon Removals and Carbon Farming Regulation)は、EUが世界で初めて導入した炭素除去と農業分野の炭素吸収を対象とする包括的な認証制度であり、より公的な性格を持つ。
■US developer eyes biochar to help support forest fire prevention 2026年5月22日付
(米国の開発業者が森林火災予防支援にバイオ炭を活用へ)
米国の非営利団体The Climate Trust(TCT)は、米国西部の乾燥した内陸森林における森林火災リスクの低減策として、バイオ炭プロジェクトの開発を検討している。TCTはこれまで、森林や草地の所有者と協力してカーボンプロジェクトを開発し、炭素クレジットの販売を通じて自然保全と新たな収益源の創出を支援してきた。今回の構想は、そうした活動にバイオ炭を組み合わせる新たな試みとなる。
■S. Korean govt. launches CDR technology programme 2026年5月22日付
(韓国政府、CDR技術開発プログラムを開始)
韓国政府は、土壌炭素、バイオ炭、風化促進などのCO₂除去技術の開発を推進する新たな国家プロジェクトを開始した。この取り組みは、韓国がパリ協定の下で掲げる温室効果ガス削減目標の達成を支えることを目的としている。今回始動したプロジェクトの正式名称は、「国家温室効果ガス削減目標の達成に貢献する土壌環境技術開発事業」(Soil-Based Environmental Technology Development Project to Contribute to Achieving the National Greenhouse Gas Reduction Target)である。
■Isometric approves revised small-scale, new mobile biochar modules 2026年5月26日付
(Isometricは改訂された小規模、新移動式バイオ炭モジュールを承認)
炭素除去認証機関Isometricは、分散型・小規模バイオチャープロジェクト向け方法論の大幅な改訂版と、移動式リアクター向けの新たな方法論モジュールを正式に承認した。今回の改訂は、従来、大規模施設が中心だったバイオチャーCDRの認証対象を、より地域密着型で柔軟なプロジェクトへ広げる動きとして注目されている。いずれも2026年5月に正式認証された。
■Biomass-based CDRs may help scale biofuel sector: study 2026年5月28日付
(バイオマス由来CDRはバイオ燃料産業の拡大に役立つ可能性がある: 研究)
現在、植物由来の乾燥バイオマを原料とするバイオ燃料工場には、大きな参入障壁がある。ここで問題となるのが、「地域に安定した需要がなければ、農業残渣などの供給網は発展しない」、一方で、「供給網が整っていなければ、投資家は大型精製施設への投資をためらう。」という悪循環である。特に持続可能な航空燃料(SAF)産業では、この問題が普及の大きな障壁となっている。研究では、バイオマス炭素除去・貯留(BiCRS)を利用したCO₂除去プロジェクトは、SAFの普及に必要な供給網の構築において、重要な役割を果たす可能性を指摘している。
■Temporary CDR could be used to offset 'short-lived climate forcers' 2026年5月28日付
(一時的なCDRは「短寿命の気候強制因子」の相殺に活用できる可能性)
新たな研究により、一時的なCO₂除去は、メタンのような短寿命の温室効果ガスの影響を補償するために利用できる可能性がある一方、CO₂のような長寿命の排出を恒久的な除去と同じように相殺することはできないことが示された。この研究は、「Temporary carbon dioxide removal to offset short-lived climate forcers(短寿命の気候強制因子を相殺するための一時的CO₂除去)」と題され、中国の北京大学と、オーストリアの国際応用システム分析研究所の研究者らによって行われた。