top of page

公開セミナー開催報告

2024年7月10日に「バイオ炭の新たな活用方法」をテーマとしたイベントを開催

公開セミナー開催報告

日 時:2024年7月10日(水) 15:30-17:30


場 所:立命館大学大阪いばらきキャンパス・対面とオンラインのハイブリッド開催


登壇者:中安祐太氏(東北大学 学際科学フロンティア研究所 助教)

    中久保豊彦氏(大阪大学 大学院工学研究科 環境エネルギー工学専攻 准教授)


主催: 立命館大学日本バイオ炭研究センター/日本バイオ炭コンソーシアム

後援: 日本炭化学会、日本バイオ炭普及会


昨今、バイオ炭が少しずつ注目されてくる中で、異なる分野の方々がバイオ炭に興味をもたれて研究や事業に取り組まれております。このような傾向は長年バイオ炭を中心に考えてきた者がもっている認識とは異なる視点からバイオ炭の利活用を考えることであり、たいへん刺激になります。


今回は「バイオ炭の新たな活用方法」をテーマに、2人の講師をお招きし、ご本人達の専門分野から見たバイオ炭の利活用の仕方について、その研究や現場の姿をお話しいただきました。


今回は日本バイオ炭コンソーシアム会員以外の方にも公開し、現地40名、オンライン120名の参加があり、たいへん盛会となりました。会員以外の参加者も多く、バイオ炭への関心の高さを感じさせるセミナーとなりました。


中安氏には、ライフワークにされている里山整備と里山資源の活用、そしてご専門である木質由来の炭素電極の開発についてお話をいただきました。中安氏は人間が生きていくために最小限必要なベーシックインフラで自給自足を目指した宿泊施設も兼業で運営されております。宿では地域に伝わる里山整備の伝統と工学の先端技術を組み合わせた技術が使われており、持続可能な生活と社会のスタイルのあり方を提案されています。


中久保氏には、下水道汚泥の炭化についてお話いただきました。炭化の対象になる脱水汚泥は含水率80%と非常に水分を多く含んだ原料で、われわれが普段炭化事業で接している木材、もみ殻、竹などとは原料の質が大きく異なります。そのため炭化における課題も特異なものになります。中久保氏には、人口減少の中での下水処理システムの変容やその汚泥処理分野での脱炭素化に向けた動きの中で、脱水汚泥を含む下水汚泥処理全体をひとつのシステムとして捉え、その中で炭化の効果を位置づける重要性について提言をしていただきました。



bottom of page