
日本バイオ炭コンソーシアム
インベントリ報告書のパラメータ変更
6月に投稿したニュース「インベントリ報告書のパラメータ変更」の表2に間違いがありましたので、訂正し、再投稿します。

日本国温室効果ガスインベントリ報告書2026より、バイオ炭貯留量算定のパラメータ(炭素含有率Fc・100 年後の炭素残存率Fperm)が更新されました(表1,表2)。この更新により、有機炭素含有率は黒炭+0.13、竹炭+0.052と高くなり、粉炭-0.01と下がりました。また100年後の炭素残存率は、竹炭+0.2、粉炭+0.04と増加し、黒炭で-0.03と減少しました。
これまで日本のインベントリ報告書で使用されていたバイオ炭の有機炭素含有率と100年後の残存率は、「2019 年改良 IPCC ガイドライン」の数値を参照していました。その一方で、日本では炭の分析の際には日本の工業分析「JIS M 8812」に沿って、固定炭素、水分、灰分、揮発分を出すことが主流で、分析方法の違いにより炭素ひとつとっても「有機炭素含有率」「固定炭素」と異なる方法で、異なる炭素率を算定していました。そこでこの論文ではJISでの分析結果、特に固定炭素と揮発分の値から、有機炭素含有率、炭化温度、残存率を推計できることを発表しました( Kurimoto et al.(2024))。この推計方法によって日本特有の原料で製炭したバイオ炭を、日本で伝統的に行われてきた方法で分析しても、国際的に比較可能なパラメータを推計できるようになったのです。
(文責:日本バイオ炭研究センター客員研究員 土井美奈子)
表1.バイオ炭種類別有機炭素含有率と 100 年後炭素残存率(インベントリ報告書2026)

表2.バイオ炭種類別有機炭素含有率と 100 年後炭素残存率(インベントリ報告書2025)

Kurimoto, Y., Kishimoto-Mo, A. W., Kajimoto, T., Ozawa, F. & Shibata, A., Estimating soil carbon sequestration with woody and bamboo biochar using the Japanese Industrial Standard (JIS) M 8812, CARBON MANAGEMENT, 15:1, 2438228 (2024). DOI: 10.1080/17583004.2024.2438228
日本国温室効果ガスインベントリ報告書2026(和文)
https://www.env.go.jp/content/000393251.pdf
日本国温室効果ガスインベントリ報告書2025(和文)
https://www.env.go.jp/content/000310774.pdf